こんにちは!フードプロデューサーのふじこです。
夏になるとワインを飲む機会が減ると言われていますが、今年は各社「冷やして美味しい赤ワイン」
「氷を入れて楽しむワイン」など夏でも楽しめるワインの提案が広がっています。
実はワインに氷を入れたり、水割りにするのはワイン大国のヨーロッパでも当たり前の文化。
でも、どのワインだったら冷やしても美味しいの?
調べてみると一般的にはアロマ系の白ワインやライトボディの赤ワインが良いと言われていますが、
知識だけでは正解は分からないので、ワインプロデューサーのおーみんと実際に実験してみました!
実際に氷を入れる前、入れた後の両方をテイスティングしてみた結果
「これは美味しい!」と納得してオススメ出来るワインをご紹介します!
氷の個数も重要なので、是非最後までお読みください!
こちらの特集では美味しかった飲み方だけご紹介しますので、合わなかった組み合わせの
テイスティングコメントなど、より詳しい実験結果は、こちらの記事へどうぞ!
赤・白・ロゼ・オレンジワインに氷を入れて飲んでみる!
この実験で使用した氷は、家庭用の冷凍庫で作れる製氷機の氷です。
市販かち割り氷だと大きさがバラバラなので平均的な値が出せないのと、
気軽に実践していただきたい気持ちもあったので敢えて家庭用製氷機の氷を使用しています。
驚きの結果!
やってみると正直氷を入れるのをオススメしない結果となったのが、白ワインとオレンジワイン!
味が薄くなって酸味が強調されたり、せっかくの風味も香りも消えてしまったり、
ワイン本来が持つ特性を消してしまう結果となりました。
「白ワインは氷を入れた方が美味しいだろう」と思っていたので、まさかの結果に驚きです!
知識やイメージだけで決めずにやってみた甲斐がありました。
レモンタージュ の結論としては、白ワインとオレンジワインは冷蔵庫で冷やすだけ。
氷を入れない方が美味しく楽しめました!
合わせたワインや、氷をいれてみたテイスティングコメントなど実験結果をご覧になりたい方は
こちらでご紹介しています!
安定の美味しさ!ロゼワインは氷で冷やすことで変化が楽しめる!
実験.オンザロックで楽しむロゼワイン
ロゼワインに氷を入れる、これはアリです!!オススメしたい飲み方です!
冷蔵庫で1日冷やしたもの、氷を入れたもの、氷が溶けたあとの3パターンのどの味わいも楽しめます。
氷は1個だけでも十分冷えますし、味の変化が緩やかなのでまずは1個から入れてみてください。
実験したのはこのワイン!
【氷を入れる“前”のテイスティングコメント】
ごく淡いピンク色の可愛らしい色調。
開けた瞬間ストロベリージャムの甘い香りが広がって、テンションが上がります!香りはさくらんぼやストロベリーなど赤果実の香り。心地良いアタックで、見た目よりはしっかりとしたタンニンが隠れている。
見た目に反した力強い印象のワインで、南仏らしいパワフルさがあります。上品な酸味も備えている、ギャップのあるワインです。
魚介をたっぷり使ったブイヤベースや、トマトソース、白身の肉(鶏)と合わせたい。
【氷を入れた“後”のテイスティングコメント】
【オンザロックポイント(5点満点)】5点/5点★★★★★
チャーミングな香りはそのまま。より冷たく味わいは引き締まります。
氷が溶けて少し薄まっても、タンニンがあるので水っぽくは感じず、むしろ程よい飲みやすさと
アルコールが下がることによるカジュアル感が出て、非常に爽やかで良いです!
意外なことに、常温で飲んだ時よりも冷やすことでグッと甘みを感じるようになって飲みやすい!
(でも砂糖で感じるような甘さではないです)
ロゼはピンクの色合いが可愛いのと、香りに赤いベリーのニュアンスを感じることが多いので、
氷の代わりに冷凍したイチゴ入れたら果実味がマッチするのでオススメです!
氷が溶けた後に飲むと、味が更に変化しました。舌に感じる味わいは薄いのに、
ストラクチャーはしっかり残っているので、
どっしりとしたコクのあるカニクリームコロッケと合わせても受け止めてくれそうな印象。
最後までワインを楽しむことができました。
今回実験したワインはこちら
他にもこちらのロゼワインが、オンザロックにオススメです!
冷やさない方が美味しいと思っていた赤ワインに、意外な変化が・・?
実験では、白ワイン→ロゼワイン→オレンジワイン の順でテイスティングをしていたので
「ああ・・オススメ出来るのはロゼだけかな・・」と思っていたのですが、
この赤ワインを飲んだ瞬間、衝撃が走りました!
実験.オンザロックで楽しむ赤ワイン
今回実験したワインはこちら

グースバンプ 2018
【氷を入れる“前”のテイスティングコメント】
濃厚な赤紫色。樽を使っていないのに樽のようなスモーキーな香りを感じるのが不思議。
レーズン、バニラ、シナモン、ブラックペッパーなどエキゾチックなアロマ。
凄まじくマイルドな口当たり。はじめに干し葡萄のような甘さが立ち上がってくる。
その後、隠れていた酸味や丸いタンニンが追いかけてきます。
飲んだことがない人が受ける衝撃は、まさに「鳥肌モノ」!
※名前の「グースバンプ」は「鳥肌」という意味です。ラベルも不思議な手触りになっています!
甘いのに全然嫌な甘さではないです。
レーズンから果汁を絞ったような(そんなことは不可能ですが)、濃い味わいに感動します!
【氷を入れた“後”のテイスティングコメント】
【オンザロックポイント(5点満点)】4点/5点 ★★★★☆
氷は1個がオススメ(重要です!)氷が溶けていくと、甘味が増してきてすごくチャーミングになる!
この変化も楽しめる!香ばしい香りも洗練されて感じます。
味わいはややアルコールが下がって非常に飲みやすくなりますが、赤ワインのタンニンがあることで
骨抜きになりません。氷を入れても、溶けても、美味しい味わいが続きます!
今回実験したワインはこちら
他にもこちらの赤ワインが、オンザロックにオススメです!
まとめ
結果は、オンザロックで美味しいのはロゼワインと赤ワイン。
そのまま飲んだ方が美味しいのは、白ワインとオレンジワインでした!!
白ワインは氷を入れたら美味しいだろうなぁ、と思っていたので、この結果はとても意外でした。
おーみんがロゼワインのオンザロックを飲んだ時に気づいて、赤ワインで確信した重要なポイント。
それは、
氷を入れるワインは、タンニン(渋み)があった方が良い!
白ワインや白ぶどうで造ったオレンジワインにはポリフェノールやタンニンなどの渋み成分がないため、
氷を入れると主軸となる「酸味」や「香り成分」が薄まって存在がとてもあやふやになります。
逆に、赤ワインや黒ぶどうで造るロゼワインは渋み成分があり、氷を入れても渋み成分は
ワインを味わうための骨格として残っているため、多少薄まったとしてもワインそのものの
風味はしっかりと味わうことが出来るのです。
その上冷やすことによって、温度帯が変わるので、常温で感じていた香りや風味とは違う
味わいも楽しむことができます!
いかがでしたか?
夏はワインはちょっと・・・と思わずに、是非ご自宅でも氷を入れて夏ならではのワインをお楽しみください!