秋の味覚キノコとワインを合わせてみよう
こんにちは!ワインと料理のペアリング研究家のふじこです。
ペアリングラボも、ついに6回目となりました。
今回のテーマ食材は、秋の味覚キノコ!!
天然のキノコは、今から旬を迎えます。
スーパーなどで販売されている菌床キノコは、年中安定して販売されているのですが、
人工栽培されるキノコも、不思議なことに秋になるとより一層味が美味しくなると言われています。
旬の食べ物は特に体に力を与えてくれる「食べる薬」なので、ぜひ積極的に召し上がって
いただきたい!今回もレシピと共にご紹介させていただきます。
お料理はこちら
キノコ料理と言ってもかなり幅広いので、今回は和・洋・中それぞれのお料理を1品ずつ作ります!
【1皿め】エリマヨ(中国料理)
【2皿め】舞茸のフリット(日本料理)/ ワイン塩(赤・白)
【3皿め】ポルチーニ茸のトマトソースパスタ(イタリア料理)
【4皿め】キノコのマリネ(スペインバル風レモン醤油味)
の4品をご用意しました!
記事が長くなるので、第6回目のペアリングラボレポートは1、2、3回にわけてご紹介いたします。
2回目はこちら、3回目はこちら(リンクは近日中にアップします)
合わせたワインはこちら
●(白・辛口)ラダチーニ・ヴィンテージ・シャルドネ
●(ロゼ・辛口)テラス ド ミーニョ ヴィーニョ ヴェルデ ロゼ
●(オレンジ・しっかりした味わいの辛口)テリアニヴァレー ルカツィテリ クヴェヴリ
●(赤・ミディアムボディ)カサ・ベナサル エレガント
●(赤・フルボディの古酒)カスティージョ・デ・ポト グランレゼルヴァ 1999
(※商品名をクリックすると、商品詳細ページに飛びます)
1皿め:エリマヨとのペアリング

ワインにオススメのキノコ料理
「エビマヨ」ではなく「エリマヨ」
「エビチリ」の「チリソース」ではなく、「マヨネーズ+ケチャップ+コンデンスミルク(砂糖)」
のオーロラソースを使った、お子様にも食べやすくて人気の中国料理。
そして食材はエビの代わりにエリンギを使ったエリンギマヨネーズです。
マヨネーズの味わいに負けることなく、エリンギの旨みが活きてます!
この料理でマリアージュな組み合わせが出ました!!!
それは・・・まさかの・・・
ペアリング結果
白ワイン → ワインの味が消えて、マヨネーズの味しかしない(☆☆☆)
オレンジワイン → 料理とワインが混ざり合わなくてバラバラ(☆☆☆)
ロゼワイン→合わなくはないが、わざわざしなくても良い(☆☆☆)
※(星3つ☆☆☆は、ペアリング評価「普通」です)
「オレンジワイン は中国料理に合う」
我々レモンタージュ のメンバーの常識がまた一つ覆された瞬間でした。
可もなく不可もない結果にちょっとガッカリしつつ、何となく他の料理に移行したのですが・・・
いやいやいやいや、赤ワインとマヨネーズ合わせないでしょ
そんな先入観から、何となく特に合わせていなかったエリマヨと赤ワインですが、
美味しい
まさかの美味しい。
嘘でしょう?いえ、本当です。
赤・ミディアムボディ(☆☆☆☆)と合わせてみると・・・
今までマヨネーズが勝っていたり、すれ違っていたのが、
赤ワインのしっかりとした味わいがマヨネーズの個性を受け止めて、エリマヨがより美味しくなります。
この赤・ミディアムボディの組み合わせも美味しかったのですが・・・
ペアリング評価5ツ星 ☆☆☆☆☆ 絶対に試していただきたい組み合わせ!
マリアージュだったのは、赤・フルボディの古酒!
20年熟成の古酒が、なんと税別990円の奇跡・・!!
『カスティージョ・デ・ポト グランレゼルヴァ 1999』
【おーみんのワインテイスティングコメント】
ふちがほのかにオレンジがかった美しいガーネット色の外観で、まだまだ見た目でも若さを感じる。
抜栓した瞬間からトリュフのような熟成した香りが漂い、ワクワクさせてくれる。
グラスに注ぐとブラックペッパーのようなスパイシーな香りとプルーンのような熟した果実の香りが上がってくる。
そしてきのこ系の熟成香をさりげなく纏っている。
口に含むと古酒にありがちなクセのある味わいは全くなく、心地よい酸味と文字通り角のとれた丸い渋みで、とてもまろやかなミディアムボディ。お料理の邪魔をしない上品な味わいなので、すき焼きや焼肉、肉じゃがなどと合う!
このワインと「エリマヨ」のペアリング!!
もったいなくて普通あまりやらない(というか出来ない)、古酒との組み合わせ!
でもこのお値打ち古酒なら、気負わず試せる・・!!
ワインプロデューサー おーみんのテイスティングコメント
(ペアリング評価5ツ星 ☆☆☆☆☆)
これは最高のマリアージュ!マヨネーズに合うものは、まろやか系の赤ワイン。
マヨネーズの個性に負けず、しっかりと受け止めて素材の味わいを引き立てる。
そして、きのこの香りと相性が良い古酒の熟成香が合わさって、見事に溶け合う。
心地良すぎるマリアージュ。
フードプロデューサー ふじこのテイスティングコメント
(ペアリング評価5ツ星 ☆☆☆☆☆)
食べた瞬間思わず笑顔になってしまう組み合わせ。
こってりとしたオーロラソースに包まれたエリンギの風味を、
渋みのある赤ワインがどっしりと受け止めてくれて、キノコの味わいを引き立ててくれる。
かと言って赤ワインの味わいを消すことがなく、
ワイン単体で飲んでいた時には感じにくかったチョコレートのような味わいやスパイスの
香りなどを、より強く感じることができる。
結論
レモンタージュ ペアリングラボとしてはマヨネーズの味付けにはまろやか赤ワインというのが結論です!!
この時、ライブ配信しているペアリングラボの視聴者の方から
「それはキノコじゃなくてもマヨネーズと赤ワインなら大丈夫ということですか?」
という的確なご指摘をいただきました。ご尤も。
ペアリングの基本的な考え方として、
「色で合わせる」のが一番簡単なペアリングの法則ですが、
その考え方でいくと、マヨネーズは白ワインだが、今回の結果で言えばこれは成り立たない。
確かにマヨネーズの味わいが前面に出ているものの、
・マヨネーズと「赤」色のケチャップを合わせたオーロラソースであること。
・エリンギから出ているキノコの香りと赤ワイン古酒の熟成香の相性が良いこと
から、マヨネーズ単体と合わせると、また違う結果が出ると思います。
これも試してみないといけないですね。「ウフ・マヨネーズ(卵とマヨネーズ)」とか。
とても簡単!「エリマヨ」のレシピ
【材料】2人分
・エリンギ(太いの)・・・2本
・昆布茶・・・小さじ1/2
・塩・・・1つまみ
・片栗粉・・・大さじ1
・オリーブオイル・・・適量
A.
-マヨネーズ・・・大さじ3
-ケチャップ・・・小さじ2
-コンデンスミルク・・・小さじ1(なければ砂糖小さじ1/2)
【作り方】
1.エリンギは厚さ1センチの輪切りにする。
(火を通すと少し縮むので、食感を残したい方はぶ厚めに切ってください)
2.エリンギに昆布茶と塩をまんべんなくまぶして、少し水分を出します。
(きれいなビニール袋に入れてやると楽です)
3.水分が出て下味がついたエリンギに、片栗粉をまぶします。
4.フライパンにオリーブオイルを少量入れて、3のエリンギをしっかり焼きます。
5.焼いている間にAの材料3つをボウルに入れて混ぜます。
6.焼きあがったエリンギを、5のソースが入ったボウルに入れてソースが絡まるように
混ぜたら完成!!
冷めても美味しいですし、お好みで黒胡椒をかけてもピリッとした味の変化が美味しいです!
海老ほど手間がかからず、キノコというヘルシーな食材なので、ぜひ気軽に作ってみてください。
特にこの古酒とは一度合わせてみていただきたい組み合わせです!!
まだまだ続きます!次は、グルテンフリーで冷えてもサックサクな舞茸のフリット!

キノコ料理にオススメのワイン
第6回ペアリングラボ「きのこ料理と相性の良いワイン」のペアリング2はこちら
第6回ペアリングラボ「きのこ料理と相性の良いワイン」のペアリング3はこちら
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