ワインプロデューサーのおーみんです!
2020年の9月に、日本でも特に成長著しい長野県の銘醸地でいくつかのワイナリーを巡ってきました!
その中でも、特に感動したワインをご紹介するシリーズ第2弾です!
急成長するワイン産地に新しく設立された「ナゴミヴィンヤーズ」
長野県東御市和(かのう) は、有名なヴィラデストワイナリーやリュードヴァン、はすみふぁーむなど、次々とワイナリーが立ち上がっている急成長しているワイン産地です。
そのような長野県東御市和(かのう)に、2018年新しくオープンしたワイナリーが「ナゴミヴィンヤーズ」さん。
普段はワイナリー見学などは受け付けていないすごく小規模なワイナリーです。
今回は、このナゴミヴィンヤーズさんが新しくリリースしたオレンジ系ワイン「グラスホッパー」に興味があり、取材をさせていただきました。
優しい味わいのワインを目指すオーナーの池さん。
オーナーの池さんにワイナリーをご案内いただきました!
醸造設備のある部屋と温度管理ができる熟成ルームに分かれている、小規模ワイナリーでよく見られる構成の非常にコンパクトなワイナリーです。
非常に清潔感のある部屋の中に、ステンレスタンクが配置されています。
小規模ワイナリーは、造り手の好みがワインに表現されることが多いので、よく造り手の方に個人的にどのようなワインが好みか質問します。
オーナーの池さんは、「丁寧に造られた優しい味わいのワイン」がお好きとのことでした。
優しい味わいを表現するために、ぶどうはホールパンチ!
これは、ぶどうから果汁を絞るプレス機ですが、小規模ワイナリーにしては大きめのものでした。
その理由は、「ホールパンチ」をしているので、大きめのものを用意しているとのこと。
ホールパンチとは?
通常、果汁を絞る時には、ぶどうの軸を外し、ぶどうの粒を潰してからプレス機に投入して絞ります。ホールパンチとは、ぶどうの粒を潰さずに房のままプレス機に投入して果汁を絞る方法です。ホールパンチはぶどうが嵩ばるので、通常より大きめのプレス機が必要となります。
池さんは、状態の悪いぶどうは取り除きながら健全果だけを収穫し、その後手間のかかる手作業でぶどうの軸を外し、ホールパンチで果汁を絞っています。こうすることで、ワインの味わいはピュアに、そして池さんの目指す優しい味わいに仕上がるそうです。
可能な限り、ナチュラルな造り。
ぶどう畑は、8箇所に別れていて、2.5ha。
最近長野県で増えているソーヴィニョンブラン種が約半分、残りはシャルドネ種が半分弱、ピノノワール種を少量栽培されています。
池さんは、ぶどう栽培に関して、除草剤は使わず、リュットレゾネと呼ばれる減農薬農法を導入しています。
ナチュラルな味わいを目指すために、基本的に仕込みは培養酵母を使わず、ぶどうの皮に付いている野生酵母を用います。
発酵は、低温主義。
低温で発酵させることで、アロマが綺麗に表現されます。
オレンジワイン入門編としてもおすすめな「グラスホッパー」
おーみんが今回どうしてもテイスティングしたかったのが、2020年に初めてリリースしたオレンジ系ワインが「グラスホッパー」です!
見るからに爽やかなグリーンのラベル。
草むらをバッタが飛び跳ねる様子を描いた、グラスホッパーのラベル。ジャケ買いしたくなりますね。
このグラスホッパーは、ちょっとだけオレンジワインです。
オレンジワインとは?
どういうことかというと、メインとなるソーヴィニョンブラン種をオレンジワインのように皮と種を使って醸しています。それに、醸していないシャルドネ種とリースリング種をブレンドすることによって、個性が強すぎること無く、非常に飲みやすいオレンジ系ワインに仕上がっています!
オレンジワイン入門編としてもおすすめです!!
笑撃のネーミング(笑)
なぜ「グラスホッパー」というネーミングなのか質問すると、「ソーヴィニョンブランのバッタもん」なのでというまさかの回答(笑)
バッタもんとは、関西弁で「偽物」のような意味があります。
確かに、ソーヴィニョンブランの特徴はありますが、ソーヴィニョンブラン単体の白ワインとは全く別のスタイル!関西人も驚く笑撃のネーミングをカッコよく仕上げている池さん、さすがです(笑)(ちなみに、池さんは東京ご出身です)
色とりどりのアロマ!まさに、和みのオレンジワイン!
いよいよテイスティングです!!
ナゴミヴィンヤーズ グラスホッパー 2019
おーみんのテイスティングコメント
淡いオレンジ色の可愛らしい色調です。
アロマが本当に豊か!
杏、ミカンなどの凝縮した甘酸っぱさを感じる香りとソーヴィニョンブラン由来のほのかに青草のような植物的な香りも感じ、とても複雑な香りが立ち込めます。
時間が経つと、白桃や百合、金木犀のような甘い香りに変化していくのが魅力的です!
口に含むとすごく新鮮な果実味が出迎えてくれます。心地良いエレガントな酸味をベースに、オレンジワインならではのほのかな苦味が加わって、重厚な味わいに仕上がっています。
でも、オレンジワインの個性は強すぎない!まさに「和(なごみ)」のオレンジワインです。
◾️容量
750ml
◾️ぶどう品種
ソーヴィニョンブラン、シャルドネ、リースリング
◾️産地
日本・長野県東御市(千曲川ワインバレー)
◾️味わい
オレンジ・親しみやすく薫り高い辛口
◾️料理とのペアリング
パクチー料理、インドカレー、エスニック料理
→ 商品の詳細ページはこちら
ナゴミヴィンヤーズ シャルドネ オーク 2019
ナゴミヴィンヤーズの看板ワインです!
シャルドネも美味しい!
◾️容量
750ml
◾️ぶどう品種
シャルドネ100%
◾️産地
日本・長野県東御市(千曲川ワインバレー)
◾️味わい
白・濃厚でコクのある上品な辛口
◾️料理とのペアリング
鶏の照り焼き、栗ごはん、カニクリームコロッケ、グラタン
◾️ワインプロデューサーおーみんのワインコメント
「和(かのう)」地区の自社栽培シャルドネを使用し、野生酵母による樽発酵・樽熟成を中心に、ステンレスタンクなど複数の異なる仕込みを行い、それらをバランスよくブレンドしました。
フィルターは使用せず、無濾過・無清澄で瓶詰め。
柔らかで優しい飲み心地のシャルドネ になりました。爽やかな柑橘系の香りと程よい酸味、そしてふくよかな樽香を楽しめます!
→ 商品の詳細ページはこちら
この記事へのコメントはありません。