ワインの熟成とは?
ワインは、酸素など様々な要素によって時間と共に熟成していきます。
ワイナリーでは、樽やタンクで少なからずワインを熟成してから出荷しています。
熟成させると、荒々しい若さが落ち着いて味わいはまろやかになり、飲みやすくなります。
また、ワインが瓶に詰められてからワインセラーなどで熟成させることを「瓶熟成」と言います。
「瓶熟成」によってさらに熟成による複雑な香り「熟成香」や複雑味が生まれるのです。
「熟成」は、「時間」でしか造れないワインの大きな魅力なのです。
熟成するとどうなるの?
赤ワインが熟成していくと、
色は薄くなり褐色がかっていき、最終的にはレンガ色になります。
味わいも、少しずつ薄くなっていきます。
白ワインが熟成していくと、
色は濃くなり黄金色になっていき、最終的にはレンガ色になります。
味わいも、少しずつふくよかになっていきます。
赤ワインも白ワインもずっと熟成させると最終的に同じような色になるのです。
熟成すればするほど美味しくなるの?
これはよくある質問です。
答えは、NO!!
ワインには、飲み頃があります。
飲み頃というのは、そのワインが最も美味しく、最も魅力的に輝いているタイミングです。
一般的に、手頃な価格のワインは若いうちが飲み頃でそれほど熟成できません。
逆に、高級ワインと呼ばれるものの多くは、飲み頃が10年以上先にあり、熟成することによって真価を発揮します。
そのように考えると、ワインの経験があまり無い方が、手頃なワインと高級ワインを飲み比べて安いワインの方が美味しいというのは必ずしも間違いではないのです。
手頃なワインの方が飲み頃だったからです。
では、熟成すればするほど美味しいかというとそうではなく、飲み頃を過ぎてしまうと酸味が強くなり、ワインの味わいのバランスが崩れていきます。
いわゆるワインビネガー化していくのです。
このように、ワインの飲み頃を探るのはとても難しいのですが、ワインと付き合う楽しみでもあるのです。
葡萄が苦手にもかかわらずワイン輸入業者に入社。そこでワインの魅力に目覚めてヨーロッパ各地のワイナリーを訪問して経験を積み、2011年に独立。ワインと料理のペアリングに特化したメディア通販「レモンタージュ 」の運営、飲食店プロデュースなどを通じて「日本にただ一人のワインプロデューサー」として活動中。また、茶道、書道、音楽、アートなど、様々な業界とワインのコラボイベントを実現し「ワイン界の異端児」と呼ばれている。
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